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2006年8月

改訂:2006/08/30

2006/08 KF-430Dのオーバーホール

 古い機械のオーバーホールを始めました。
 この機械は三協特殊無線の約28年前の製品です。最近はバイクのヘッドセットなどに事業を集中しているようですが、三協特殊無線も、はるか昔のこの時代には、モービル用トランシーバを製造・販売していました。
 手持ちのセットは、すでにモービルから降ろされて、十数年はシャックの片隅に置かれていたものです。取り説も手元になく、Webで調べてみると仕様は以下の様です。
  メーカー:  三協特殊無線
  型番:    KF-430D
  発売時期:  1978-5
  周波数:   430MHz、12チャネル、固定水晶式
  電波形式:  FM(F3E)
  終段:    2SC1967x1
  出力:    3/10W切換
  電源:    13.8V
  サイズ:   85x60x230mm(WxHxD)
  重量:    1.2Kg
  定価:    \57,500

 左下の写真は前方から見たところです。左の「コ」の字型のものはモービル取り付け用のブラケットです。操作部は非常にシンプルで上段に周波数選択スイッチ、パワー&Sメーターが並び、下段には音量ボリウム、スケルチレベル、電源スイッチ、マイクコネクタが並んでいます。モービルに取り付けても、見えるのはこの部分だけで、当時の10Wクラスのセットとしては画期的に小型で専有面積の小さいものでした。
 右下の写真は後方から見たところで、3Wのセットに10Wのブースターが付く感じになっています。3Wのセットは「D」無しのKF-430として製造・販売されていました。

 これは、上下のカバーをはずし、ブースター部もはずして中を見たところです。28年も経過している割には綺麗に見えます。 上が送信ブロックで、下が受信ブロックです。 この時代の機械はPLL方式ではないので、水晶は送信部・受信部共に12チャネル分必要でした。

 左下の写真は、送信パワーブースタ部分の拡大です。終段にはこの時代ではポピュラーだった2SC1967シングルが使われています。
 右下の写真は、受信部ローカルオシレータブロックのシールドケースです。

 左下の写真は、送信パワーブースタ部分を外側から見たところです。出力はスライドスイッチで10/3W切換可能です。出力コネクタはM型です。外部スピーカジャックも見えていますが、この小さな筐体の中にもスピーカが内蔵されています。
 右下の写真は、CH7で送信したときに規定のレベルまでメーターが振っている状況です。 受信状態はIC-706MKIIGでSが7まで振っている局が、ほぼ同じように7〜8で受信できます。チャネルスイッチとスケルチレベルが多少ガリッていたので接点洗浄剤を掛けて見たところ、すっきりしました。
 年数が経過しても送信出力・受信感度共に落ちていないようです。チャネルが限られるので、今のモバイルセットと対等には使用できませんが、メインチャネルのモニタ用には十分使える様です。

2006/08 TNC-24MkIIのオーバーホール

 こちらは17年程前に製造・販売された、タスコ電機のパケット通信用のターミナルノードコントローラです。 パケット機能以外にBBS機能、CW解読・エレキー・メモリ送信機能、RTTY機能、FAX機能などが含まれた多機能なコントローラです。 最近はPCが高速化して、これらのことがソフトで出来てしまうので、こうしたハードウエアコントローラは衰退していったようです。 タスコ電機はWebで調べても検索に引っかかりません。どうなったのでしょうか? 撤退したという話を聞いたこともあります。
 手持ちのセットは、すでに現役から退いて、シャックの片隅で十年ほどは眠っていたと思います。取り説によりますと、主な仕様は以下の通りです。結構、詳しい仕様まで出ています。
  メーカー:  タスコ電機
  型番:    TNC-24MkII
  発売時期:  1989
  プロトコル: AX.25 Level2 Ver.2.0
  ボーレート: RS-232C,300,600,1200,2400,4800,9600bps
  内蔵モデム: AM7911使用 Bell-202(1200bps),Bell-103高群(300bps)
         PSK用1600Hz2位相PSKエンコーダ及びコスタスループデモジュレータ(1200ボー)
         JAS-1用 1600Hzマンチェスターエンコーダ(1200ボー)
         外部モデム端子搭載 但しPSK-1,PSK-22は接続不可(PSKは内蔵)
  CPU:   TMPZ84C015AF-6 Z80ソフトコンパチブルASIC
  メモリ:   RAM 32kB, ROM 32kB
  バックアップ:リチウム電池 CR2032
  時計機能:  RP5C01 32.768kHzクロック(バッテリーバックアップ)
  入力レベル: 50mVp-p以上
  出力レベル: 0-150mVp-p(可変)
  メッセージボード: RLI互換コマンドコンパチブル 半角約14000文字
  CW機能:  出力 ±50V 120mA
  送受信速度: 5WPM-50WPM
  メモリーチャンネル: 240文字×10チャンネル(うち4チャンネルはスイッチ操作可)
  RTTY機能:Baudot,ASCII,AMTORの送受信可
  FAX機能: 2階調のFAX受信機能あり(但し別途ソフト必要)
  電源:    DC13.8V 330mA以下
  サイズ:   222x33x135mm(WxHxD)
  重量:    約880g
  定価:    不明

 左下の写真は正面から見たところです。左からファンクションスイッチが4つ並んでいます。右側上段のランプはチューニングランプ、下段のランプはステータス表示ランプ群です。
 右下の写真は背面から見たところです。左から、パドル、kEY-OUTの各ジャック、AF-GAINボリウム、外部モデム、RADIOの各コネクタ、SP-IN、MIC/PTTの各ジャック、RS-232C、DC-13.8Vの各コネクタ、電源スイッチと並んでいます。小さい割に結構な数の接続用のコネクタが並んでいます。

 左下の写真は、上蓋を開けて、バックアップ電池(右下の丸いコイン型電池)を交換するときに撮った内部の写真です。十数年たっている割には、かなりきれいな方だと思います。
 右下の写真は、バックアップ電池を交換後、Windowsのハイパーターミナルに接続して動作確認した所です。左はRAMTEST(他のTNCのRESETに相当)を実施した後の初期画面です。右は、その後に、日付・時刻の設定、コールサインの設定などを試してみたところです。 電池を交換したら、問題なく動作しているようです。

2006/08 マイクミキサー

 マイクスタンドを作ってマイクをセットしたので、これにあうマイクミキサーを導入しました。BEHRINGER UB802 と言うセットで、通販で手頃な価格で購入できました。
 平べったい形状のセットで、机の上に置いて使う事を想定しているようですが、場所をとるので、ラックに縦に固定して見ました。L型のアングルと金具を組み合わせて固定してみましたが、ラックの高さにピッタリでうまくセットすることが出来ました(左下写真)。
 ついでに、小型の測定器類(FRMS、FREX、PO-10、EasyFC、Giga Site V4.0、SG-Adapter)が軽量なので、同軸ケーブルを抜き差しする度に動いてしまって使いにくいので、金具と両面テープで一体にまとめて見ました(右下写真)。ぐらぐら動かずに快適です。

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