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SSTVインタフェースの製作と交信

改訂:2005/12/26

1999/10/31 SSTV用インタフェースの改良2(イヤホンの利用検討、バラックの整備)

前回の改良1で残った課題に取り組む。

(1)マイクアンプ、SSTVインタフェースにそれぞれボリウムをつける。
 ボリウムコントロールするには、Tr2段のアンプではゲインがぎりぎりなので、もう一段マイクアンプを加えてこれでゲインコントロールをすることにする。心配した回り込みは、パスコンをつけていれば3段アンプにしても大丈夫の様である。マイクアンプに余裕ができたので、SSTV側のボリウムコントロールは、PCのサウンドコントロールで代用する事にする。すなわち、まずPC側でSSTVのレベルをあわせて置いて、次に、その設定にあったマイク側のレベルをあわせることにする。
(2)イヤホンの使い方考慮とインタフェース作成。
 イヤホンの活用として、・本来の用途(トランシーバの受信)、・送信時のマイク及びSSTV、TNC等の変調信号のモニタ、として使えるようにする。VRによるミクサ回路の後にTr1段のアンプをつけてモニタしてみるとちょうど良さそうである。耳で聞いた感じでは、コンデンサマイクの音質も結構良さそうである。今度いっぺん周波数特性を取ってみよう。
(3)バラックの整備、その他
 使用電流も増えてきたので、電源回路のフィルタを、CRだけから、Trを使ったものに変える。ノイズも減って良さそうである。
 それから、バラックで組んでいるラグ端子の数も増えてきたので、先週買ってきていたパンチングメタルの上にいくつかのラグ端子を取り付ける。更に引き出しケーブル類も専用のものを作って整備すると、まとまりが良くなった。


 パンチングメタルに取り付けたインタフェース
 ラグ端子は左から、PTT回路、マイクアンプ、レシーバ回路、電源回路
 左手前のスイッチはSSTV-TNC切替スイッチ
 ケーブルが多いので糸で縛るタグをつけている

これで都合良さそうなので、改良2はここまでとする。残った課題として、
(1)TNCインタフェースの送信側の確認。
(2)IC201へのインタフェースの作成。
があるが、これまた、気が向いたときにやろう。

1999/10/24 SSTV用インタフェースの改良1(マイクアンプの追加、TNCインタフェースの確認)

 SSTVインタフェースを作ったときに課題として残っていた改良を行う。同時に以前交信したときに、あるOMさんが便利ですよと言われていたヘッドセットタイプのマイクを使えるようなマイクアンプを組み込む。

(1)SSTVを使わないときにシリアルポートからの制御を殺す回路&切り替えスイッチが必要。
 これは、シリアルポートからのDTR信号を殺す切り替えスイッチを追加した。
(2)SSTVとマイクを使うときのオーディオレベルを個別に調整できるような回路が必要。
 これは上に記述したように、ヘッドセット用のマイクを使えるようにマイクアンプを組み込んでこの中で調整する事にした。ヘッドセットとして電話交換の方が使われるようなものは無いかと日本橋を探してみたがあまりいいものは無くしかも値段が高い。その中で、携帯電話用のイヤホンマイクを流用したようなものがあった。そういえばPHS用のイヤホンマイクが家にあって、使っていなかったことを思い出した。ちゅっと耳に掛けて使ってみるといい感じだ。


 PHS用のイヤホンマイク

 しかしこのスペックなどが皆目分かっていない。まあ、マイクはエレクトレットコンデンサマイクだろうし、イヤホンはインピーダンスは分からないがマグネチックタイプだろうと見当をつけて、ジャンピングボード上で簡単な回路を組んでみる。マイクはTr1段では少しゲイン不足のようである。2段にするとIC730SのアクセサリソケットにあるMODという端子に入力するのにちょうどいいレベルになる。一方レシーバの方は結構感度が良くて、同じアクセサリソケットにあるAFOUTに直接つなぐとレベルオーバーになり減衰抵抗がいるようだ。
 これでだいたいスペックが分かったので、例によってラグ端子上でTr2段のアンプを組んでみる。ラグ端子は前に作ったSSTVインタフェースにビスで取り付けて延長する。ついでに前回のインタフェースでやり残していたIC730Sのアクセサリソケットへのケーブル処理を整備してきれいに仕上げる。
 さて、実際にIC730Sにつないでみると、結構回り込みが発生しているようだ。バイパスコンデンサやコアなどを入れないとどうもうまくいきそうにない、パーツが無いのでとりあえずここまでしかできない。音質とかノイズとかもちょっとモニタしただけでは分からない。何らかの方法を探し出さなくては。頼みのオシロも表示が出なくなってしまったので修理しなくては。とりあえず、オーディオ信号なのでパソコンのWaveSpectraというフリーソフトで見てみると大きな問題はなさそうである。一旦ここまでにしておく。
 後日、会社の帰りがけに日本橋でパーツを買ってくる。
(1)マイクアンプのベース帰還抵抗にパラに100pFを入れる。
(2)マイクアンプの電源回路にパイ型のフィルタを入れる。
これで回り込みは止まった。後はレベルの調整だが、だいたいあってはいるのだが、もう少し微調できるようにVRを入れてみよう。
(3)SSTVとマイクを使っている時にお互いに使っていない物が漏れない様に出力を殺す回路が必要。
 これは、シリアルポートからのDTR信号が出ているときはSSTVを活かしてマイクアンプを殺すように。DTR信号が出ていないときはその逆にすることにした。
(4)TNCとのインタフェースのテストが終わったら、しっかり箱入れをしなくては。
 受信のテストをしたが問題なくOK。但しシリアルポートをSSTVのPTTと共用しているのでTNCを使うときは(1)のスイッチを操作して置かねばならない。
とりあえず改良1はここまでにしておく。残った課題は
(1)マイクアンプ、SSTVインタフェースにそれぞれボリウムをつける。
(2)TNCインタフェースの送信側の確認。
(3)IC201へのインタフェースの作成。
(4)イヤホンの使い方考慮とインタフェース作成。

1999/10/13 SSTV初交信

 今日は水曜日、仕事から帰って、50MHzをワッチしてみるとVK4が59で強力に入っているので呼んでみるがパイルで私の様なへなちょこ局は弾き飛ばされてだめ。仕方が無いので、SSTV用画像を整理したり、貼り付けるテキストファイルを整備したりしながら50.3MHzでCQ SSTVを出し続けるが応答なし。諦めて寝ようと思った23:45頃、突然いつも聞き慣れているピュルピュルという強力な信号で応答がある。次第にPC上に絵が出てくると思わず武者震いを感じる。あわてて応答する画像やメッセージを用意して相手のスタンバイに備える。相手のスタンバイと同時に応答の画像を送ってみる。後で考えたらそんなに焦らなくても、ちょっと音声で応答して、その間に準備すれば良かったのだ。何だかんだと訳の分からないうちに日にちが変わって翌日になってしまったので、ファイナルを送って、30分ほどで、1stQSOを終わる。今まで7MHz等で何度もワッチしていたので、だいたいは分かっていたが、画像を貼り付けながらしゃべったりと結構大変。しかもRSとQSLの交換だけの移動局相手のQSOとは違って1回のQSOに30分ぐらいは悠にかかる。でも、その間にRigの紹介や使った画像の話などで、何か、昔のQSOスタイルを思い出してしまった。ところで、後で考えたら、AutoSaveを効かせてなかったので、残念ながら、せっかくの1stQSOが一部しか記録に残らなかった。


 SSTV初交信の時の CQ SSTV のモニター画像

1999/10/09〜11 SSTV用のインタフェースを作る、SSTV信号を初めて発信

 連休に家族の相手の隙間に前から暖めていたSSTV用のインタフェースを作ってSSTVを出せるようにすることにした。
まず連休初日の9日に日本橋に行き、不足している部品をかき集めてくる。ついでにあちこち回ったので、結局、一日がかりになってしまう。前から作っておいた回路図は、今手持ちのトランシーバ2台とPCとTNCを一括でつないでしまうインタフェースを作ろうというものである。一応、トランシーバのアクセサリ・ソケットにつながっている回路を見ながら設計したので、うまく行くと思うが、念のため、一気に箱に入れず、まずバラックで組むことにする。回路はラグ端子上で組んで動かしてみる。
 まずオーディオ回路は問題なくOK。
 次にシリアルポートからのPTT制御であるが、ここで少し問題が。トランシーバーとトランスバーターのPTT回路が両方とも結構電流を食うリレーを使っているみたいで、制御のTrが完全にONにならずに発熱している。しょうがないので、部品箱の中を探すと20年ぐらい前のTrが見つかる。形状から見るに中程度のコレクタ損失と思われるTrだ。データシートも何も無くて無茶苦茶だが、昔使った経験からすると結構電流を流せるようなスペックだったかなと思って交換してみるが相変わらず完全にONになっていない。これはベース電流不足とあたりをつけて、ベース抵抗を取り替えてみてOK、完全にONになっている。まあ、本当はちゃんとスペックを見て設計し直さなければならないところだろうが、ON-OFF制御だけなので、ちょっとぐらいベース電流が流れすぎていても大丈夫と、ちょっと多めの電流に設定しておく。
 これで、SSTVソフトのPTT制御をCOM1に設定してみると、快調に動作する。とりあえず、これでハード的にはOK。
 次は、ソフトの設定やオーディオレベルの調整。モニターにIC502+ノートPCという設定にして、ノートPCにもSSTVソフトを入れる。IC730S+FTV107の送信出力をダミーにつないで送信してみる、いつもの音声よりもずいぶんメーターが振れるので、マイクゲインを下げて程々の振れにしてモニターしてみると、聞き慣れたピュルピュルという音がIC502から聞こえてくる。IC502のイヤホン端子よりノートPCのマイク端子につないで、SSTVソフトのSpectralDisplay を見ながらチューニングする。IC502のダイアルでは結構微妙しかも周波数は結構変動するので時々補正しなければならない。一応同調が取れたところで、ノートPCの画面に絵が出始める。思わず顔がほころぶ。
 いくつかの画像を送ってみたり、テキストを貼り付けてみたりして、オーディオレベルの調整や、マイクで話すときのレベルとの関係を頭に入れる、また、PCのコントロールとマイクを使うときの送受切り替えなどのコツを飲み込む。
 連休最終日の11日は今までデジカメで集めておいた画像の中から、QSOに使えそうな画像を選別してみた。近くの公園の桜や、各種草花、夏にオーストラリアに行って来たときの風景写真、家で飼っているウサギの写真、シャックの写真などが使えそうである。またこれらの画像に貼り付けるテキストなどをフォントを変えて貼り付けてみる。使えそうなものは残しておくことにする。
 そんなこんなで準備ができたのでダミーをはずし、アンテナにつなぎ変えて、テスト電波を出してみる、これも同じくIC502+ノートPCでモニタしてみるが、調子良さそうである。それではということで、CQ  SSTVを出してみるが応答なし。10回ほど出して応答が無いので今日は諦める。
今回のインターフェースの今後の改善点
(1)SSTVを使わないときにシリアルポートからの制御を殺す回路&切り替えスイッチが必要。
(2)SSTVとマイクを使うときのオーディオレベルを個別に調整できるような回路が必要。
(3)SSTVとマイクを使っている時にお互いに使っていない物が漏れない様に出力を殺す回路が必要。
(4)TNCとのインタフェースのテストが終わったら、しっかり箱入れをしなくては。


 SSTVのテスト時のモニター画像

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