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2007年1月

改訂:2007/02/06

2007/01 EasyPal_Lite(Jan.30, 31, Feb.07)・Encode機能

 EasyPal_Lite の2007/01/30バージョンがリリースされたようです。 いくつか新機能が追加されたようですが、例によって、マニュアルも無いし、追加機能の説明も無いので手探り状態です。

 新機能が追加されたのは良いのですが、2007/01/25バージョンのバグが解消されていませんし、新しい機能にも問題があるようです。

目に付いた新機能
@ 「Tune」ボタンが付いて、Tune信号が出せるようになりました。
A 「TRANSMIT」開始時に「進軍ラッパ」が鳴るようになりました。 EasyPal_Lite フォルダーに Begin.wav ファイル があるときは、「進軍ラッパ」の変わりに Begin.wav ファイル ファイルを再生するようです。
B 「Encode」チェックボタンがつき、4種類のEncodeが選択できるようになりました。

しかし、以下のような問題も見られます。

@ サウンドデバイスの選択が反映されていません。
 「Tune」や「進軍ラッパ」は Begin.wav ファイル と同じように、選択したサウンドデバイスではなく、デフォルトのサウンドデバイスで再生されます。 一方、画像データは選択したサウンドデバイスで再生されます。 従って、デフォルト以外のサウンドデバイスを使う時は「Tune」や「進軍ラッパ」は、 Begin.wav ファイル の時と同じ様に、選択したサウンドデバイスからは送出されず、デフォルトのサウンドデバイス(通常はスピーカ?)から聞こえます。 その間、送出電波は「無変調」の状態になっています。

A Encode 機能を使うと、従来の EasyPal と互換性がなくなります。
 Encode 機能を使うと、従来の EasyPal で受信できません。 また、従来の EasyPal で R/S 60% Interleaved Redundancy を設定した信号を EasyPal_Lite では受信する事ができません。

B 正しい送信時間が表示されません。
 Encode 機能を使った時には、「TX」タブの右側に表示される時間は、正しい送信時間を表示しません。

C これは、問題というよりも、そういう仕様かもしれませんが、
 Replay RX で送り返されるのは、「RX」タブに表示している画像ではなく、最後に受信した画像のようです。 従って、「RX」タブに Paste で貼り付けた画像は送られないようです。

D これも、仕様だとおもいますが、
 ウインドウの位置を都合の良い位置に設定しておいても、一旦終了すると記憶されずに、起動するたびにディスプレイ画面の真ん中に表示されてしまうので、毎回移動するのが面倒です。

 まあ、いずれにしても、まずは、バグを解消するのが先決ではないかと思いますし、新機能を追加する時には、互換性が必要だと思います。 「Encode」は従来の R/S 60% Interleaved Redundancy の 60% をいくつかの段階に分けたものではないかと想像しますが、それにしては、従来の 60% に相当する段階がなく、互換性がありません。 そういえば、 EasyPal の R/S 60% Interleaved Redundancy は HamPal では受信できませんでしたね。 しかし、今回は EasyPal_Lite が後から出たわけですから、せめて、 R/S 60% Interleaved Redundancy は受信できるようにして、アッパーコンパチビリティを保ってほしかったですねぇ。 また、新しい呼称をどんどん増殖させていますが、呼称の統一、および、画面のボタンとタスクバーの機能との振り分けに統一性が必要かと思います。

 下の表は、Encode を使用した時のセグメント数、実際の送出時間、互換性などを測定したものです。 互換性がNGと成っているものでも、データセグメントの受信は最後まで完了して、Autosave ディレクトリにはそれらしきデータができているようですが、肝心の画像の表示まで至りません。

EasyPal_Lite-1.jpg

【補足(2007.01.31)】 2007/01/31バージョン
 早速、2007/01/31バージョン に改変されたようですが、修正されたのは、「B 正しい送信時間が表示されません。」だけの様です。 その他は、修正されていない様です。

【補足(2007.02.06)】 2007/02/07バージョン
 2007/02/07バージョン に改変されたようですが、@、A、C、Dは修正されていないようです。 [Setup] の4行目の [Fill Screen] が [Expanded GUI] に変わっていますが、動作は同じ様です。 なぜ、こうも名前をコロコロと変えるのか良く解りません。
 タスクバーの右から2番目の [Full Screen] を押すと画面が真っ黒になりますが、これは前のバージョンからの様です。 何なんでしょうか?

【補足(2007.02.07)】 メイリングリストからの情報
 DIGSSTV と言うメーリングリストがあるのに気付きました。 そこに EasyPal_Lite の Encode について質問に答える形で Dave/KB4YZ さんが記述されていましたので、引用させていただきます。
The encode options are for selecting one of the four levels of Reed-Solomon error correction.
To enable, the "Encode" box on the main screen must be checked.
When a picture is transmitted with Encode checked, the transmitted file will include redundant data allowing the image to be displayed even though not all the segments were received.
For an Encode level of Very Light, the increase in transmit time will be 16%. The resulting file will have the extension ".rs1".
For an Encode level of Light, the increase in transmit time will be 34%. The resulting file will have the extension ".rs2".
For an Encode level of Medium, the increase in transmit time will be 62%. The resulting file will have the extension ".rs3".
For an Encode level of Heavy, the increase in transmit time will be 100%. The resulting file will have the extension ".rs4".
Note that some program features do not work with Encode checked such as Progressive Receive and Replay RX. Only stations running a recent version of EasyPal Lite will be able to receive these transmissions.
 やはり、従来の redundant data とは互換性は無いようです。 なぜ、Medium を 62% でなく 60% にして、互換性を持たせなかったのかは不明です。 また、EasyPal_Lite どうしでも、最近のバージョンで無いと、この Encode 機能は互換性が無いようです。

2007/01 EasyPal/EasyPal_Lite に WaterFall-Text を付ける-2

 EasyPal/EasyPal_Lite に WaterFall-Text を付ける-1 で、DRM 関連ソフトの Waterfall_Text のサンプリング周波数が気になったので調べてみました。 下の表が、各ソフトの対応するサンプリング周波数の表です。 DigTRX、WinDRM、HamPal、EasyPal、EasyPal_Lite の5種類について調べてみました。

 「作成された Waterfall_Text」 の欄は、Waterfall_Text 作成機能があるソフトが作り出す Waterfall_Text の WAV ファイルのサンプリング周波数です。 WinDRM、EasyPal_Lite には作成機能はありません。

 「再生可能な Waterfall_Text」の欄は、Waterfall_Text として再生出来る WAV ファイルのサンプリング周波数です。 おかしな再生になるものは「×」としています。

 「Begin.wav のサイズ(kB)」は EasyPal/EasyPal_Lite に WaterFall-Text を付ける-1 で紹介した Begin.wav をそれぞれのサンプリング周波数に変換したときのファイルの容量です。

EasyPal_Begin-2

 ファイルサイズではサンプリング周波数 11,025Hz(周期91mS) が断然小さく有利ですが、3-Tone 信号の一番高い周波数が 1,850Hz(周期540mS) ですので、サンプリング周波数が 11,025Hz(周期91mS) だと、波形に荒さが目立ちます。

 下の写真は Begin.wav の Tune 部分の 3-Tone 信号を拡大したところです。 サンプリング周波数 11,025Hz(周期91mS) の波形と、サンプリング周波数 48,000Hz(周期21mS) の波形では明らかに「なめらかさ」が違います。

 「Tune信号」としての用途だけなら、サンプリング周波数 11,025Hz の波形で十分に周波数の位置は分かりますが、「IMD」等を気にするのであれば、なるべく高いサンプリング周波数のものが良いのかもしれません。 DigTRX、WinDRM、HamPal、EasyPal、等でもともと用意されている Tune 信号は、サンプリング周波数 44,100Hz や 48,000Hz が使われているようです。

EasyPal_Begin-3

 とりあえず、11,025、22,050、44,100、48,000Hzのサンプリング周波数の Begin.wav を作って試してみました。

Beginファイル・パック(LZH圧縮、1,624kB)

 Begin_Tune_11025.wav、Begin_Tune_22050.wav、Begin_Tune_44100.wav、Begin_Tune_48000.wav、の4種類のサンプリング周波数のファイルがパックされていますので、解凍後、好みのファイルを Begin.wav にリネイムしてから EasyPal または EasyPal_Lite フォルダに保存してください。

2007/01 EasyPal/EasyPal_Lite に WaterFall-Text を付ける-1

 EasyPal が1月末になっても更新を続けているようです。 EasyDRM も EasyPal_Lite と名前を変えて、更新されているようです。 やはり EasyPal がフル装備のデスクトップ機、 EasyPal_Lite が使い勝手の良いハンディ機といった位置づけでしょうか。 いずれも、最新バージョンは2007/01/25になっています。

 ところで、何時の頃からか、 EasyPal の頭に出る WaterFall-Text が無くなっていました。 また、 EasyPal_Lite に至っては、Tune 信号さえ出せないようです。 ところが、最近の KC1CS さんのホームページで、Begin.wav と言うファイルを準備すれば、 WaterFall-Text 形式のタイトルが付加できることが記述されていましたので、早速作ってみました。

Begin.wavファイル(LZH圧縮、578kB) 解凍後 EasyPal または EasyPal_Lite フォルダに保存してください

 作り方は簡単で、DigTRX または HamPal または EasyPal で作った WaterFall-Text を Audacity で編集するだけです。 作る上で注意したことは、
@ EasyPalまたはEasyPal_Liteのどちらでも使えるように、
  最初に、  500Hzと2,500Hzのマーカー
  次に、   Begin EasyPal の文字
  最後に、  725、1475、1850、のパイロット周波数による3-Tone信号
  が入っています。
A マーカーと文字は適当なレベル、3-Tone信号は、IMD の調整にも使われますので、EasyPalのTune信号とほぼ同じレベルになるように調整しています。
B EasyPalまたはEasyPal_Lite共にサンプリング周波数に対しては厳しくないようなので、44,100Hzで収録してあります。 今、思えば、WinDRMと共通になるように、48,000Hzに統一しておけば良かったかなと思っています。

なお、その他の注意点として、
@ EasyPalの場合は Initial Setup で選択したサウンドカードで演奏されるようですが、EasyPal_Liteの場合は、このwavファイルのみデフォルトのサウンドカードで演奏されるようなので、Setup/Soundcard で選択するサウンドカードもデフォルトのデバイスを選択していないとうまく送出できないようです。
A Begin.wav の内容を確かめるには、EasyPal で TX_Waterfall をオンにしておいて、Transmit を押すか、または、Begin.wav を UserWavFile フォルダに入れておいて、TX_Play を押すかのどちらかで、確かめることが出来ます。

 左下の写真は、コールサイン入りで作った Begin.wav ファイルの波形と EasyPal でみた Waterfall です。 右下の写真は、コールサインを抜いた汎用の Begin.wav ファイルの波形と EasyPal でみた Waterfall です。 上でダウンロードされるのは、後者のコールサイン無しの汎用の方です。
EasyPal_Begin-1

2007/01 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-4

 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-3 に引き続き、テストを続けています。

 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-3 でPSKが良く出ている周波数付近はイメージが受信バンド内に入ってくると記述しましたが、受信周波数を7,030kHzに設定した状態を以下の写真に示します。 イメージ周波数が0Hzになり、影響を受けていない状態でPSKの信号が綺麗に受信できている事が分かると思います。
SDR-CQ12_USB-Audio_MMVARI_7030
 さて、次に、インストールされているサウンドカードを色々使ってみました。

 最初はサウンドカードの周波数特性と入力感度です。 オンボードで乗っているSigmaTelのサウンドデバイスの特性です。 左下の写真はボリウムをMAXにしたときで、右下の写真はボリウムをMINに設定したときです。約13〜14dBの感度差があります。
SDR-CQ12_Freq-1
 次は、Yamahaのチップが乗っている古いPICカードです。 ライン入力の特性ですが、SigmaTelのMAXとほぼ同じです。 ボリウムを絞っていっても、ほとんど変化せず、メモリがMIN付近になって急激に変わり、振幅がゼロになります。
 右下はUSB接続のDigitalStationと言うサウンドアダプタの特性です。 SigmaTelのMINぐらいの感度です。
 どのサウンドアダプタも、50Hz以下を除いてほぼ同じようにフラットな結果です。 特に感度以外の違いはなさそうです。
SDR-CQ12_Freq-2
 次は、M0KGK SDR Decorder で取ったIQ(=LR)の特性です。
 最初はSigmaTelサウンドアダプタの特性です。 左下の写真が振幅補正、右下の写真が位相補正の特性です。 位相特性がなんかおかしいです。
SDR-CQ12_Calibration-1
 次はYamahaサウンドアダプタの特性です。 左下の写真が振幅補正、右下の写真が位相補正の特性です。 振幅特性・位相特性共にまあまあでしょうか。
SDR-CQ12_Calibration-2
 最後はDigitalStationサウンドアダプタの特性です。 左下の写真が振幅補正、右下の写真が位相補正の特性です。 振幅特性・位相特性共にまあまあでしょうか。
SDR-CQ12_Calibration-3
 左下の写真は、LSBモードの時のANF(オート・ノッチ・フィルタ?)の効き味と、バンドパスフィルタの効き味を、EasyPALのウオーターフォールで確認しているところです。 一番上がANFの効果、二番目がフィルタが3.1kHz、三番目が2.6kHz、一番下が2.1kHzの時です。 フィルタの効いているところは信号が無くなって黒くなっています。 ANFもフィルタもスパッと効いて、気持ちがよいです。
 右下の写真は、ほぼデータを取り終えてから、バンド全体を受信してみたところです。 沢山の信号が受かっています。 フィルタの切れ味が良いので、チューニングもやりやすい様です。
SDR-CQ12_BandWide-1

2007/01 Hamlogによる一括QSL印刷-その2

 Hamlogによる一括QSL印刷-その1で4回のQSOまでを一括印刷する、Hamlog用の定義ファイルを作ってみましたが、相手局がいくつかの移動地で運用した時に個別に移動地を印刷できなかったので、改良してみました。

 1交信データごとのすぐ上に移動地を印刷するようにしてみました。 移動局で無いときは、空白になります。 下の写真が印刷したサンプルです。

Hamlog定義ファイル・4回までの一括QSL印刷・移動地付き(LZH圧縮) 解凍後Hamlogフォルダに保存してください
QSL_Card-2

2007/01 Hamlogによる一括QSL印刷-その1

 印刷済みのQSLカードが無くなったので、今度はカードを自作してみようかと思い、用紙や印刷ツールを色々検討していましたが、

 用紙はネットの「無地ハガキSHOP((株)ハマフ)」で扱っているのが、安くて評判が良さそうなので、注文してみました。 そうしたら、すごい迅速です。 昨日の夕方4時半ごろネットで注文したら、今日の午前中の11時半ごろ宅急便で届きました。 今までのネット注文での「最速」です。 こんなネットショップもあるのですねぇ。 ためし印刷してみましたが、紙の厚さがちょうどよく、プリンタの通りと言い、インクの乾き具合といい十分です。

 印刷ツールのほうは、HamlogのQSL印刷機能を使ってみました。 サンプルの定義ファイルがありましたので、それを使ってみましたが、そのままでは面白くないので、4回のQSOまでを自動的に判別して、2〜4回の時は一括印刷できるようにしてみました。 下の写真が印刷したサンプルです。 1回のときはスペースがあるので、画像を貼り付けてみました。 2〜4回の時はスペースが無いので、画像は省きました。 なお、印刷する時は、「JARL転送順」又は「JARL転送逆順」を指定しておかないと、同じ局が順に並ばないので上手く行きません。

Hamlog定義ファイル・4回までの一括QSL印刷(LZH圧縮) 解凍後Hamlogフォルダに保存してください
QSL_Card-1

2007/01 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-3

 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-2 に引き続き、テストを続けています。

 今度は、SSTV、DRM-Picture に引き続き PSK31 の信号を受けてみました。

 やり方は、前の場合と同じように M0KGK SDR Decoder のサウンド出力を MMVARI のサウンド入力に入れてみました。 右下のウインドウに M0KGK SDR Decoder の受信信号の状態が出ています。 しかしながら、なぜか妙に信号が多いです。しかも等間隔に並んでいます。

 調べてみましたら、1729Hz、1409Hz、1089Hz と 320Hz ごとに並んでいます。 これは、同調周波数の 7029.680kHz とキャリア周波数である 7030.000Hz の差になっているようです。 各周波数に MMVARI の周波数を合わせますと全く同じ文字を復号しますので、同じ信号のようです。

 しばらく悩んでいましたが、SDR の場合、目的信号にあわせた受信周波数と SDR 自体のローカル周波数との差分周波数ごとにイメージ信号が出るようです。 そして、このイメージ信号は LSB モードで受信している場合は高い側の周波数に繰り返し出るようです。

 これは MMSSTV や DRM-Picture 更にはローカル周波数と離れたCWやSSBを受信している時は受信帯域外になっていたので気がつきませんでしたが、このPSKの時はちょうど帯域内に入ってくるので気が付いたと言う事のようです。
SDR-CQ12_MMVARI_7030-1
 早速、テスト信号を出して調べてみる事にしました。 その前に、先日、机に近づけるとノイズを拾うというのは、SDRボードが浮いていたからのようです。 左下の写真のように、同軸のアース側をしっかり接続すると、机の影響は受けないようになりました。

 さて、先ほどの MMVARI で受けている状態と同じになるように、SDR の同調周波数を 7029.680kHz、IC756PRO からパワーを最小に絞りダミーロードに 7028.000kHz のテスト信号を出してみると、出てます出てます、右下の写真のように、目的信号より上側の周波数に、320Hzごとにきれいにイメージ信号が並んでいます。
SDR-CQ12_Test-3_7030-1
 さて、色々、同調周波数とテスト信号を変えてみました。

 左下の写真は、SDR の同調周波数を 7030.000kHz、テスト信号が 7028.000kHz の時の状態です。 ちょうど差分が 0Hz になって目立たないようです。 このあたりの周波数は、ちょうど PSK の帯域なので、PSKの帯域を受信する時は、SDR の同調周波数を 7030.000kHz に固定し、フィルタ帯域を SSB3.1 にして、後は MMVARI の周波数を選択するのが良さそうです。

 右下の写真は、ためしに SDR の同調周波数を 7027.000kHz、テスト信号を 7025.000kHz に設定した時の状態です。 これなら差分が3,000Hzになって、イメージ信号は帯域外に出てしまうので、受信には影響は無いようです。 但し、スペクトラムには出ているので、気にならないか? と言えば気になりますが、まあ、ここまで受かれば、良しとして良いのではないでしょうか。 なお、7027.500kHz 付近のピークはイメージ信号ではなく本物の信号です。

 以上のことより、7027.000kHz 以下では CW 中心ですし、フィルタ帯域が狭いので問題ないと思いますし、7030.000kHz 以上では、まず一番近いのが SSTV の 7033.000kHz ですので、イメージ信号は帯域からずれるので問題ないようです。 7027.000-7030.000kHz は上に述べたように PSK 中心ですから7030.000kHz に同調周波数を合わせておけば良いようです。
SDR-CQ12_Test-3_7030-2

2007/01 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-2

 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-1 に引き続き、テストを続けています。

 キャリブレーションを高頻度自動収集に設定しておくと瞬くうちにキャリブレーションデータが集まってきます。 それにつれて、イメージのレベルも改善されてくるような気がします。

 左下の写真は、7030kHzを中心としたバンドの状況ですが、左側の電信バンドの信号のイメージはほとんど右側の電話バンドには出ていません。 逆に右側の電話バンドの信号のイメージも、左側の電信バンドには、ほとんど現れていないように見えます。

 右下の写真はキャリブレーションに使われたデータの分布です。 短時間で32万ポイントのデータが採取され、使われているようです。
SDR-CQ12_Calibration-1
 こちらは同じく、キャリブレーションのデータです。 左下は、振幅のデータ、右下は位相のデータのようです。
SDR-CQ12_Calibration-2
 そこそこ、信号が受信できるようになったので、CWやSSB以外に、試しにSSTVの信号を受けてみました

 やり方は簡単です。 M0KGK SDR Decoder のサウンド出力を MMSSTV のサウンド入力に入れてみました。 右下のウインドウに M0KGK SDR Decoder の受信信号の状態が出ています。7030kHzの0Hzノイズがちょうど引っかかりますが、フィルタ帯域を2.1kHzに設定すると、スパッと切れます。 デジタルフィルタの切れ味はすごいです。 0Hzノイズの影響は全然受けません。 また、フィルタ帯域を2.6kHzのままで、ANF(オートノッチフィルタ?)を入れても良いようですが、信号強度によっては、目的信号をカットしてしまうようです。 このノッチフィルタもすごい効き味です。

 周波数はなぜか、320Hzずれていて、7032.680kHzでパイロット信号にぴったり合います。 水晶の周波数ずれなのでしょうか? MMSSTVの受信画のほうはちょっとノイズが入っていますが、結構きれいに出ています。
SDR-CQ12_MMSSTV_7033-1
 こちらは、DRM-Picture の信号を受けてみました。

 やり方は SSTV の場合と同じように M0KGK SDR Decoder のサウンド出力を EasyPAL のサウンド入力に入れてみました。 右下のウインドウに M0KGK SDR Decoder の受信信号の状態が出ています。7030kHzの0Hzノイズに関しては、SSTV の場合と同じように、フィルタ帯域を2.1kHzに設定するか、フィルタ帯域を2.6kHzのままで、ANF(オートノッチフィルタ?)を入れれば、スパッと切れて、0Hzノイズの影響は全然受けません。

 EasyPAL の受信画は、まだ最終セグメントまで受けていないので、圧縮ノイズが入っていますが、途中でキャプチャしたためで、この後、最終セグメントを受け終わって、きれいな画像を受け終わっています。
SDR-CQ12_EasyPAL_7033-1

2007/01 CQ誌12月号付録SDR実験基板のテスト-1

 CQ誌12月号付録ソフトウエアラジオ実験基板 を組み立てて、とりあえず動作確認をしましたが、中心周波数のノイズやイメージなどが結構あり、CQ誌やWebに載っている内容とは違い、もう一つと言う感じを持っていましたので、色々実験をしてみました。

 まず、ノイズ対策ですが、なにかの拍子に基板を持ち上げたら、何とノイズがぐっと減るではないですか。 最初、バラック実験は机の上においてやっていました。 この机はパイプ製のラックから飛び出したテーブル状の金属製の棚の上に厚さ5mmほどのビニールが敷いてあります。 どうも、このテーブルに近づけると、ノイズを拾うようです。

 左下の写真は、机の上に置いた状態です。 右下の写真は、4cmほどのプラスチック製の箱で、机から浮かした状態です。 何と、歴然とした差でしょう。 わずかに中心周波数のノイズが残っていますが、これなら実用になりそうです。 その他、電源を実験用電源から電池に変えてみましたが、これはほとんど関係ありませんでした。
SDR_CQ12-1
 左下の写真は、この浮かした状態で受信した7MHzの電信バンドです。 結構、多くの局が受かっています。 若干、SSBのイメージが受かっています。
 7024.68kHzのCW サウンド  mp3です。戻りはブラウザの「戻る」で戻ってください。

 右下の写真は、同じ状態で、もう少し上の電話帯域の様子です。 こちらも結構多くの局が受かっています。
 7047.72kHzのSSB サウンド  mp3です。戻りはブラウザの「戻る」で戻ってください。
SDR_CQ12-2
 左下の写真は、SDRadioで受信した7MHzの電信バンドです。 Rockyより中心周波数のノイズが少ないような気がします。
 右下の写真は、同じ状態で、もう少し上の電話帯域の様子です。 こちらも結構多くの局が受かっています。
SDR_CQ12-3
 左下の写真は、SDR-JAPANというメーリングリストで紹介されていた、M0KGK SDR Decoder で受信した7MHzの電信バンドです。 なんか、Rockyより感度が良さそうな気がします。
 7024.751kHzのCW サウンド  mp3です。戻りはブラウザの「戻る」で戻ってください。

 右下の写真は、同じ状態で、もう少し上の電話帯域の様子です。 こちらも結構多くの局が受かっています。
 7047.691kHzのSSB サウンド  mp3です。戻りはブラウザの「戻る」で戻ってください。

 M0KGK SDR Decoder も、下に紹介する PowerSDR も機能が豊富で、色々設定して楽しめそうです。 イメージを除いて、中心周波数のノイズは結構抑圧されているので、そこそこ使えそうです。 あと M0KGK SDR Decoder のホームページでサウンドカードに関する考察が記述してあり、ノイズの少ないもので、24ビットのADCが使えるものが良いとされていました。 また、お勧めのサウンドカードが記述されていましたので、また、探してみようと思っています。 SDRをやるには、サウンドカードへの投資がまずは必要のようです。 SDRの生命線ですものね。
SDR_CQ12-4
 左下の写真は、同じく、SDR-JAPANというメーリングリストで紹介されていた、PowerSDR で受信した7MHzの電信バンドです。
 右下の写真は、同じ状態で、もう少し上の電話帯域の様子です。 こちらも結構多くの局が受かっています。
SDR_CQ12-5

2007/01 HamSをVer.3.21にアップ

 アマチュア無線局一発検索ソフトをVer.3.21にバージョンアップしました。 作者の方にバグ報告の時、機能アップ要望も一緒に出しておいたのですが、今回のバージョンアップで取り入れていただいたようです。

 余談ですが、今回のバージョンアップ、速めにバージョンアップした人にはお年玉ポイントが付いたようです。 私も、ほぼ更新と同時のバージョンアップしたのですが、掲示板に書き込むのを忘れていました。 掲示板での速い順だそうです。 ホームページにリストアッップされた時間を見てみますと、結構、上位になれた(はずの)様でしたのに残念でした。

 左下の写真は、Jクラスターのモード別・周波数別の選択が付いた画面です。
 右下の写真は、バックアップ・リストア時に日付つきで管理できるようになった画面です。
HamS321-1

2007/01 CQ誌12月号付録ソフトウエアラジオ実験基板

 CQ誌12月号には「ソフトウエアラジオ実験基板」が付録についていました。 記事によれば、「抱き合わせ企画」で部品一式を「ハムスクエア」というサイトでキットで販売しているとの事です。 結構、入手困難な部品がありましたし、日本橋に行っても交通費を払って、あちこち回って、疲れる割には、全部集まらない可能性もありますし、通販で集めるのも送料が結構かかりそうですし、このキットは送料込みの価格で、全部揃っていて、お手ごろ価格でしたので、迷わず注文してしまいました。

   結構、注文が殺到しているようで、時間がかかりましたが、部品が届いたので、早速、組み立ててみました。 左下の写真は部品実装側の状況です。 右下の写真はパターン側の状況です。 周波数逓倍用のICS512M(SOP)が見えています。 CQ誌の実装写真が違っていたと言う事で、物議をかもしたICです。
SDR-1
 完成した基板をサウンド入力につなぐと、何とか動作しているようです。 HFのアンテナをクリップでつなぐと、何局か信号が聞こえます。 まだ、バラックですし、何も調整していませんので、中心周波数のノイズと、中心周波数を挟んだイメージがきついようですが、これから、色々とさわって楽しめそうです。

 左下の写真はRockyで受信した7050Hz中心の状況です。 7030,7055,7067kHz付近の信号は偽信号のようです。 右下の写真は同じ周波数、同じスパンで受信したIC-756PROの受信画面です。 比べるのは何ですが、感度が全然違うと言うか、受かっている信号の数と強さが違います。
SDR-2
 CQ誌12月号が出るのとほぼ同時期に立ち上がったSDR-JAPANというメーリングリストに参加しています。 ソフトウエアラジオ関係の話題を議論するMLなんですが、結構、数学と変調の知識が無いと議論に入っていけませんが、人の議論を見ているだけなら大変参考になります。

 CQ誌12月号の付録のソフトウエアラジオを組み立てただけの初心者の私としては、この議論を見ているだけでも大変参考になって、勉強になります。

 このMLで0HzのSSBという話題が盛り上がっています。 SDRの導入編として、ハードをくっつけなくても、遊べるよとの事でしたので、早速試してみました。 やり方は簡単です。
@ SDRソフト(私はRockyを使いました)を起動して、中心周波数を0Hzに設定します。
A SDRソフトの入力をマイクに、出力をイヤホンに設定します。
B マイクに向かって喋ると0Hzの両側にスペクトラムが見えます。 周波数をずらしたり、LSB、USBを切り替えると、まさにSSBの音が聞こえます。

 左下の写真は、マイクに向かって口笛を吹いたところです、1.5kHz付近に信号が、3kHz付近に高調波のスペクトルが見えます。 イヤホンからはわずかに遅れて、口笛が聞こえてきます。 周波数をずらしたりすると、通常のSSBのようにトーンが変わってきます。 またプラス側とマイナス側では、LSB、USBを切り替えないと正しく聞こえません。

 右下の写真は、マイクに向かって、「あ〜、あ〜」と言ったときのスペクトラムです。 う〜ん、理屈は、まだ、いまいち完全には理解できていませんが、これを周波数変換してハムバンドに持っていけば、送信機になりそうな気がしました。
SDR-3

2007/01 NBTVとHF-FAXのテスト

 昨年末にEasyPalから話題が移って、他の画像関係の色々なアプリを試してみました。

 最初はNBTVです。 HB9TLKが取り組んでいる、各種の動画関係のソフトの一部です。 彼のホームページの「The new 60line AFSK NBTV」と言うのが良さそうです。 簡単なプログラムみたいで、サウンドカードの選択は無くデフォルトのポートしか使えないようです。 また、PTT用のCOMポートもCOM1、COM2しか選択できません。 まあ、お遊びのプログラムでしょうか? Skypeなどに使うWebカメラを接続すれば、簡単に動画を取り込む事ができます。 AFSKによる60ラインの走査線で1走査線が160画素です。 またフレームレートは 1 fps ですので、動画と言うか、静止画を連続で送っていると言うか、まあ、紙芝居のようなものです。 カラー画像が送れるNBTV Digital と言うのもありますが、9600bpsが通るインタフェースが必要なようです。

 下の写真は、送信した画像をループバックで受信しているところです。 右が送信画面。左が受信画面です。 左のほうに黒い水平同期信号が見えていますが、調整の方法がありません。 RXボタンを何度か押すと、うまい位置に合うときがありますが、必ずしもうまく行くとは限りません。

NBTV-1
 次はMultiPSKによるHF-FAXのテストです。

 MultiPSKのHF-FAXが面白そうだと言う話題になりまして、早速、インストールして、テストしてみました。 このMultiPSK、画面上にやたらと文字が多くて目がチカチカします。
 設定はMMSSTVなどと同じように、まず、サウンドカードのサンプリング周波数の調整が必要です。 これができていないと、受信画像や送信画像にスラントが発生します。
@ まず、Config画面でSerialPortやSoundCardの設定をした後、左下のRX/TX Screenと言うボタンを押します。
A RX/TX Screenで左上の二段目ぐらいにあるSampling freqというボタンを押して調整を始めます。
B Determination of the standard RX sampling frequency と言うボタンを押すと約3分かかって、受信側のサンプリング周波数を調整します。 オンボードのサウンドカードの場合はそんなにずれないと思いますが、USB経由の独立系のサウンドデバイスの場合は、かなりずれている事があるようです。
C 次に Determination of the offset between TX/RX frequencies と言うボタンを押すと、送信側のオフセット調整を行います。 通常はそんなに大きな値にはならないと思います。
D 残りの2つのボタンは必要なら調整します。

 これで、サンプリング周波数の調整は完了ですので、真ん中上のReturnボタンを押します。 RX/TX Screenに戻ったところで、右上の沢山あるモード切替ボタンのHF-FAXというボタンを押します。 後は無線FAX信号を受ければ、画像が出てきます。 実際の画像を受信して、微妙にずれているスラントは、ウオーターホールの左下のスラントボタンで調整します。

 なお、適当な無線FAX信号が無いときは気象FAX信号が手軽です。 日本の気象FAX信号はすでに終了して停波していますのが、中国および韓国の気象FAX信号はまだ受信できるようです。

 下の写真は中国の気象FAX信号を受信しているところです。
Multipsk_HF-FAX_ChineseWeatherFAX-1
 下の写真は韓国の気象FAX信号を受信しているところです。
Multipsk_HF-FAX_KoreanWetherFAX-1

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